未利用食品を活用した供給体制の実証エリアを拡大。こども食堂等に加え、支援を必要とする子育て世帯も対象に
こどもの機会格差の解消を目指すネッスー株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役:木戸 優起、以下「ネッスー」)は、2026年4月17日、農林水産省の「食品ロス削減等緊急対策事業」のうち「未利用食品の供給体制構築緊急支援」に採択されました。ネッスーの採択は、昨年度に続き2回目です。
参考:令和7年度 食品ロス削減緊急対策事業 提案採択候補事業者一覧
■食品ロス削減等緊急対策事業とは
「食品ロス削減等緊急対策事業」は、事業系食品ロスの削減に向け、フードサプライチェーン全体における課題解決や、食品企業による未利用食品の寄附促進につながる供給体制の構築、食品リサイクルの効率化等を支援する事業です。
同事業のうち、ネッスーが昨年度に続き採択された「未利用食品の供給体制構築緊急支援」は、食品企業による未利用食品の寄附促進につながるよう、提供可能な食品やニーズに係る情報を共有・コーディネートし、食品企業が物流事業者等と連携して食品の提供をワンストップで行うことが可能となる体制の検討・実証を支援するものです。
■本取り組みの背景と目的
厚生労働省「2022(令和4)年国民生活基礎調査」によると、国内では、こどもの約9人に1人が、等価可処分所得の中央値の半分未満の世帯で暮らす「相対的貧困」の状態にあるとされています。特にひとり親世帯では、約2人に1人が相対的貧困に直面しています(※1)。
近年は物価高の影響も重なり、日常的な食費の確保が家計上の大きな負担となっています。また、こども食堂などの支援団体においても、食材の調達費用や手配の負担が増加し、必要な食品を安定して確保することが難しい状況が続いています(※2、※3)。
一方で、環境省の令和5年度推計によると、国内では2023年度に約464万トンの食品ロスが発生しており、そのうち約50%(231万トン)は、食品メーカーや卸売業・小売業などの事業活動から生じています。政府は、事業系食品ロスについて、2030年度までに2000年度比50%削減とする当初目標を前倒しで達成したことを受け、新たに2030年度までに2000年度比60%削減、219万トンまで削減する目標を掲げています(※4、※5)。
食品ロス削減の要請が高まる中で、サプライチェーン上には、「未利用食品」が十分に有効活用されていない現状があります。一方で、食品を必要とするこども食堂やフードパントリー、宅食団体、支援を必要とする子育て世帯に、こうした食品を安定的に届けるためには、食品の提供情報と支援先のニーズをつなぎ、継続的に届ける仕組みが必要です。
ネッスーは、昨年度の採択を契機に、食品メーカー、卸売業、小売業、外食業など(以下、食品関連企業)で発生する未利用食品の提供を促進するため、未利用食品の“情報”をつなぐマッチングプラットフォームと、“モノ”をつなぐ物流体制の構築に取り組んできました。今年度は、これまでの取り組みをさらに発展させ、実証エリアおよび提供対象を拡大してまいります。
具体的には、以下の取り組みを通じて、こども食堂やフードパントリー、宅食団体などにおける食材調達や手配の負担軽減、安定的な運営に寄与するとともに、支援を必要とする子育て世帯にとっても、必要な食品へのアクセスを確保し、家計や食生活の選択肢を広げる供給体制の構築を目指します。
- 複数の食品関連企業で発生する未利用食品の商品情報を登録できるプラットフォームの開発による、情報の一元化・可視化
- 食品関連企業から食品卸売業の物流センターまでの既存物流と、同物流センターから支援団体・支援を必要とする子育て世帯への配送を組み合わせた供給体制の構築
本取り組みは、食品卸大手の国分グループ本社株式会社と連携して進めます。同社が有する全国規模の食品流通の知見や物流ネットワークを活用し、未利用食品を継続的に支援へつなげる合理的な供給体制の実現を目指します。
■昨年度の実績と今年度の新たな試み
ネッスーは昨年度、国分グループ本社株式会社と連携し、東北・北海道エリアにて、大手食品メーカー6社の協力のもと、未利用食品をこども食堂等の支援団体へ届ける実証実験を行いました。
今年度は、昨年度の実証で得られた知見をもとに、実証エリアを首都圏・九州へ拡大するとともに、提供先についても、支援団体に加えて、支援を必要とする子育て世帯等を対象に含めた実証を計画しています。
また、昨年度の実証成果を踏まえ、ネッスーは国分グループ本社株式会社とともに「未利用食品の活用推進コンソーシアム」を2026年5月7日(木)に設立しました。本取り組みの詳細およびコンソーシアムの取り組みについては、2026年6月10日(水)に開催予定の記者発表会にてお知らせします。
国分グループ本社株式会社 概要
代表取締役会長 兼 CEO:國分 勘兵衛
創業:1712年(正徳2年)
所在地:〒103-8241 東京都中央区日本橋一丁目1番1号
ネッスー株式会社 概要
代表取締役:木戸 優起
設立:2022年6月10日
所在地:〒155-0032 東京都世田谷区代沢4丁目44-4
事業概要:
ネッスーは「こどもの機会格差の解消」をビジョンに掲げるスタートアップ企業です。地域の企業・団体と連携し、こどもたちがさまざまな体験をすることができる場を立ち上げ、食や体験の格差に苦しむこどもがいない、やさしい社会の実現を目指します。
※1:厚生労働省「2022(令和4)年国民生活基礎調査」
※2:公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン「経済的に困難な子育て世帯の 子ども 1.4 万人の食と生活の実態調査報告書 -2025 年「子どもの食 応援ボックス」申込者 7,856 世帯対象-」
※3:むすびえ「こども食堂の実態・困りごと調査2025」結果発表(2025年12月11日)
※4:環境省「我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和5年度)の公表について」
※5:第2次 食品ロスの削減の推進に関する基本的な方針(令和7年3月25日閣議決定)