幼少期の経験をきっかけに、「食」に関心を抱くようになった折山さん。
コンサルティング会社でキャリアを積んだ後、改めて食の分野で社会に貢献したいという思いから2024年6月にネッスーにジョイン。
現在は、食品ロス削減とこどもの貧困の解決を目指した「ステナス」と、こどもたちに食や体験の機会を届ける「こどもふるさと便(北海道エリア)」の2つのプロジェクトを担当しながら、支援を必要とするこどもたちにサービスを届けています。
そんな折山さんに、ネッスーで働くと決めた経緯や、仕事を通じて感じているやりがいについてお話を伺いました。
「食べること」が苦手だった幼少期――食への関心の原点
折山さんのこれまでのキャリアについて教えてください
こどもの頃の経験にさかのぼるのですが、当時食が細く、その影響なのか小中学生の頃は体調を崩しやすくて保健室に通ったり、給食を食べきれず居残りして食べたりと、「食べること」に関して苦労した時期がありました。
成長するにつれて少しずつ人並みに食べられるようになっていったことで体力もつき、何事も前向きに取り組めるようになり、「食べること」の大切さと、「食べられること」のありがたみを感じるようになりました。そうした経験から自然と食に興味を持ち、大学は農学部の農業経済学科に進学しました。
当初は、食事を十分にとれず飢餓に苦しむ発展途上国のこどもたちの支援をしたいと漠然と考えていました。ただ、大学の身近な友人たちが、理由は様々ですが食事をおろそかにしているところを見て、「まずは自分の周りの人がきちんと食事を取れるようにしたい」と考えるようになり、大学生の食事バランスに関して卒業論文をまとめました。
サークルでは、大学敷地内の畑で野菜を作って、みんなで料理して食べる活動もしていました。美味しく食べる経験を共有できてとても楽しかったです。
就職活動では、社会人として幅広く活かせるスキルを身につけたいと考え、企業の業務改革を支援するコンサルティング会社に入社しました。そこでは主に、システム導入や開発工程改善のプロジェクト管理を担当していました。
多くの企業を支援することにやりがいを感じていましたが、次第に他社の事業ではなく、自社の事業を育てたいという思いが強くなりました。そして、改めて、自分の原点でもある「食」に関わる仕事がしたいと思い、20代最後の節目に転職をしました。
“食べられない”こどもたちに、自分を重ねて
なぜネクストキャリアでネッスーを選んだか教えてください
前職のつながりで認定NPO法人Learning for Allさんのお話を伺う機会があり、日本におけるこどもの貧困の現状を知りました。経済的な理由で食事が満足に取れていないこどもたちが身近にいるという現状を目の当たりにし、理由は違えど、「食べられない」ことの辛さを感じていた過去を思い出しました。
そういったこどもたちに何かできないか、と考えていたタイミングでネッスーを見つけ、「ここだ」と感じました。
また、前職でスタートアップ企業のプロジェクト支援をしていたことがあったのですが、日々の意思決定で物事がどんどん動いていくスピード感がとても楽しかった経験も後押しし、ネッスーに入社を決めました。
サービス利用者の声を励みに
折山さんの現在のミッションや業務内容について教えてください
現在は「ステナスのサービス立ち上げ」と「こどもふるさと便の北海道エリアの営業」の2つのプロジェクトを担当しています。
ステナスは、まだ食べられるがスーパーで販売できなくなった生鮮食品を、ひとり親世帯などを含む消費者へリアルタイムにマッチングを行う仕組みです。スーパーにおける食品ロスの削減と、困難を抱えた世帯の支援の両立を目指しています。
入社してすぐに担当になったプロジェクトで、昨年から準備を進め、今年の10月に実証実験を開始することができました。今はまだ改善しなければいけない点も多く大変ですが、同時に嬉しいお声もいただけることが励みになっています。
利用者の方から「野菜を食卓に出したくても物価高で買えない状況でしたが、このサービスのおかげでいつもより野菜が食卓に出せるようになりました。」「ひとり親の収入では、いろいろなものを買うことが難しいことも多いのですが、こちらのサービスのおかげで大変助かっております。」といったお声をいただき、サービスを本当に必要としている人に届いていることが実感できました。
こどもふるさと便は、ふるさと納税を活動資金に地域の産品を活用してこども食堂やひとり親世帯を支援するフードバンクの仕組みです。 自治体との調整、地域産品の仕入れ、全国への寄贈手配を各チームと連携しながら行っています。 新規の自治体へ営業をする際は、こどもふるさと便の仕組みを説明して理解してもらうのに苦労することもあります。
また、旭川市と連携して、旭川産のお米を全国のこどもたちに届けるプロジェクトを行っているのですが、昨今のお米不足の中で支援用のお米を新たに確保していただくことは厳しい状況でした。
しかし、これまでの実績とこのプロジェクトの意義を真摯に話して、JAさんからご協力を得られた時は、信頼をしていただけたと感じ、とても嬉しかったです。

仕事をするうえで、「やると決めたことはやりきること」を心がけています。
ネッスーはいま、さまざまなことに挑戦するフェーズであり、日々新しい業務が生まれます。そのような環境だからこそ、自分のキャパシティも考えながら、やるべきことに優先順位を付け、できることには責任をもって取り組んでいくようにしています。
実証実験からサービス本運用開始へ。持続可能なモデルを目指して。
今後ネッスーでチャレンジしたいことを教えてください。
これまで準備段階から実証実験まで取り組んできた「ステナス」を、正式なサービスとして運営していきたいです。
そのためには、補助金を活用しながらも、いずれは自走していける仕組みをつくったうえで、導入店舗や利用者の数を増やしていかなければなりません。
まずは、今行っている実証実験を成功させ、持続可能なモデルとしていけるよう考えていきます。
大手企業と共に、ゼロから作り上げる面白さ
現在のフェーズのネッスーに入社するメリットや面白さについて、どのように感じていますか?
ネッスーはスタートアップ企業ですが、大手企業との連携プロジェクトもはじまりつつあります。
担当しているステナスは、大手スーパーマーケット企業のライフコーポレーションさんと連携して立ち上げたサービスです。新しい取り組みということで、実証実験実施のための関係者との調整は難しかったですが、丁寧に説明を重ね、無事に取り組みを開始することが出来ました。
現在では、関係者の方からも「いい取り組みだね」「もっとこうしたら」といった前向きなお声をいただくことも出てきました。テレビなどのメディアにも取り上げられるようになってきており、活動の広がりを肌で感じることが出来るのもやりがいのひとつです。

最後に、ネッスーで働くことに興味のある方へ、メッセージをお願いします。
ネッスーでは、どんな仕事も「自分ごと」として取り組む姿勢が求められます。
厳しいことのように聞こえるかもしれませんが、その裏返しで、自分ごととして取り組んだ分、大きなやりがいを感じられます。また、自分の頑張り次第で成果や楽しさを作っていける会社です。
そして、ネッスーの社員はみんな常に前向きな姿勢なので、その点でも、支えあいながらチャレンジしていける環境だと思います。